「テンヨー2015」の新製品4点を,動画・寸評とともにご紹介していきます。
一般発売前のため,速報レビューとなります。
※一般発売は10/31予定
※テンヨーマジックフェスティバル(2014 9/21)にて先行販売
金属をすりぬける!!「大脱出!」
【箱裏説明 引用】
硬い金属板にダイスを乗せて布でおおい固定します。
ダイスはまったく身動きがとれない状態ですが,金属板をすりぬけて,下に落ちてしまいます!
ゆっくり通り抜けて逝く様子が,布を通して最後まで見えているので,とても不思議です。
目の前で体験できるポケットサイズのイリュージョンです。
【寸評】
小さなイリュージョンと言うべき作品。
「ダイスをくるむ布」や「厚い金属板」などの凝った演出が,見る人の期待感を高めます。
テンヨーお得意のロック機構がついていて,実演後の「道具手渡し」が軽く可能です。
実演難度もさほど高くありません。
1点,問題点を挙げるならば,貫通中の客の視線誘導。
下から金属板の裏側を覗き込まれると,ネタバレの危険があります。
布ごしにダイスが沈むのを,上から見届けてもらう必要があります。
コップは演じやすいものを自前で準備する必要があります。
2015新製品の中で,一番のオススメです。
500円を作り出す!「魔法の錬金術」
【箱裏説明 引用】
物体の形を変えるマジックの中でも,かたい金属の変化はとても不思議で見る人に強い印象をあたえます。
この「魔法の錬金術」は,素材の特性を生かした仕掛けによって,かたい金属の玉が,2段階に変化して本物のコインになってしまうという,最新のマジックです。
【寸評】
動画で見るよりも,生で見た方が断然不思議。
不可能性としては,他の新製品に比べると「トリックの察し」がつきや
すい印象。
テンポよく2段階の変化を起こしていくのが,実演ポイントのよう。
道具の改めは金属玉をのぞいて不可。
ビジュアルに優れた「目を楽しませてくれる現象」と捉えるのが良いでしょう。
あなたには盗れない!「魔法のセキュリティ」
【箱裏説明 引用】
相手の手に魔法をかけた瞬間,相手は,自分で入れたカードが取り出せなくなってしまいます!それを受け取ると簡単に取り出す事ができます。
天才クリエイター,ルーバー・フィドラーの最新作!
まったく仕掛けを感じさせない使って行う楽しいマジックです。
【寸評】
体感型の現象。
南京錠なしでクレジットカードが抜けなくなるのは「奇妙な感覚」に間違いなし。
完全な道具の手渡しにはスイッチが必要です。
動画後半の「南京錠すり抜け」現象と併せて演じれば,自然とスイッチできる手順になっています。
ただし,この「南京錠すり抜け」がテクニックベースで少し難しい。
マジック愛好家でなければ,実演をあきらめる可能性もある印象。
辛口評価で言えば,クレジットカードがちゃっちい感じ。
(※原価もろもろの事情を加味した発言ではありません)
南京錠を通す穴を開けられるならば,他のカードでも代替可能かも知れない。
⇒ただし,ギミックの都合により要研究。
蝶が現れる!「マジックバタフライ」
【箱裏説明 引用】
なにもなかったはずの箱に,選ばれた色の蝶がピンに止まって現れる,いままでにないユニークな現象のマジックです。
使用するすべての道具に巧妙な仕掛けが仕組まれ,その組み合わせにより,非常に不思議で美しいマジックがやさしくできます。
標本箱は,蝶のほかにも,紙片や穴のあいたコインの変化や出現など,いろいろなマジックを行うことができます。
【寸評】
標本箱に蝶が現れる...とても素敵な現象。
出現の仕組み上,少し不自然な動作が演技に生じる。
この点については,説明書にいくつかの工夫例が示されている。
蝶の色選択についてもトリックが働く。
これはよく考えられており,難度は高くない。
標本箱,カードの手渡しは不可。
とは言え,マジシャンによるあらためが比較的クリーンなので,さほどの疑念は生じずに楽しめる。