『Modern Magic(モダン マジック)』のヴィンテージ品(1946年の当時物)です。
80年前もの「メモ書き(鳥取県米子市の医学生)」が遺されており、「戦後日本の奇術史」を紐解く「歴史そのもの」(後述)でもあります。
『モダンマジック』は、ホフマン教授(Professor Hoffman)のペンネームで知られるAngelo John Lewis氏の名著です。
英国生まれの弁護士・作家・イリュージョニストで、初版本はロンドンのラウトレッジ社(Routledge)から1876年に刊行されました。
米国初版は1882年です。
マジックの歴史に与えた影響は、計り知れないほど大きいものです。
18章 510ページに渡り、ジャンルは多岐に渡ります。
カード、コイン、ボール、リンキングリング他、さまざまなクロースアップ道具、ステージ道具、人体イリュージョンまで。
ギミック類の図も豊富(318図)で、19世紀(1876年)の先端技術に驚かされるでしょう。
▼「クレジットのまとめサイト」には、502件も出典登録されている重要書です。
https://www.conjuringarchive.com/list/publication/453?page=1
ハワード サーストン、チャン リン スー、アレクサンダー、ハリー フーディーニなど、数多くのマジシャン達に影響を与えた本です。
デビッド カッパーフィールドの私設博物館にも所蔵され、「マジックの芸術を高める重要な役割を果たし、黄金時代を築く触媒になった可能性がある」と考えられています。
当品は、第15版(年不明)で、ニューヨークのE. P社により米国内に流通したものです。
さらに巻末には「昭和二十一年 六月二十一日...(中略)...米子医専合格ヲ祝シテ」の書き込みがあります。
つまり、1946年までに日本に渡った洋書です。
※贈り主の氏名も書かれていますが、付箋で隠しています。実物でご確認ください。
ところどころ、英単語に訳語が書き込まれています。
また「四つ折りの紙1枚(A4超)」も挟まれており、両面にびっしり書き込まれています。
モダンマジックのリプリント(再販本)は現在でも買えますが、コレクション価値は別でしょう。
マジックの歴史・文化の変遷を語る「80年前の当時物」です。
その古めかしさ(背負った時間経過)自体が、「奇術博物館の展示物級」です。
【米子医専の謎】
しかも「戦後日本の奇術史」に迫る「切り口」になります。
終戦直後に、この良書を「鳥取県米子(よなご)市の医学生が入手できた、ただし洋書」という史実も、メモ書きならでは証拠です。
和訳できる英語力も、現代人とはハードルが違うでしょう。
▼深掘りし始めると止まりませんが、研究の「糸口の例」です。
米子医専は戦時中の昭和20(1945)年3月に設置された。戦時中、それも終戦直前であったため、当時の国、県、市などの公文書や関係者の日記、書簡などの一次資料はほとんど残されていない。そのため、山陰地方の、県庁所在地でもない一地方都市に設置された経緯には不明な点が多い。
鳥取県立博物館研究報告(March.31.2021)より引用
1946年以後の鳥取県に「一冊の洋書」がもたらした「地場の影響」を探れるかもしれません。
インターネットもなく、テレビ放送も整わない時代(GHQの制限下)です。
特にマジックは「人伝て(口伝)」が基本でしょう。
県内の「歴史ある奇術団体」や「愛好家」に話が聞きたくなります...
▶︎「山陰地方の奇術発展史」なんて、マニアックすぎて面白いでしょう笑
【状態】
丁寧に扱えば、無理なく読書可能ですが、378ページ下部に、破れがあります。
※東京 神田の古書店街で発掘され、大切に保管されていたものです。
ニューヨーク→鳥取→神田も、なんとも壮大な「時空の旅」!
<商品内容>
古書(英語)
メモ紙(挟まれていた「読み手の手書き」)
※80年もの経年物(一点もの)です。ご了承の上、返品返金等はいっさい致しかねます。



































































